水戸室内管弦楽団と巡る ヨーロッパ音楽紀行

音楽之友社から「水戸室内管弦楽団と巡る ヨーロッパ音楽紀行」が発売されました。



音楽之友社 水戸室内管弦楽団と巡る ヨーロッパ音楽紀行 販売価格1575円



 水戸芸術館を拠点に活動している水戸室内管弦楽団(MCO)は、1990年の創設以来、日本を代表する優秀な室内オーケストラとして世界に知られる存在となった。数年おきにヨーロッパ・ツアーを敢行しており、これまでにも1998年、2002年と2度の演奏旅行を成功させている。これまでの2回の演奏旅行では、帰国後、ツアー報告(を含む)書籍が弊社より刊行され、音楽ファンに対する大きなアピールがなされてきた。第三弾となる本書は、今年6月に行われた3度目のツアーを取り上げている。ミュンヘン、ウィーン、フィレンツェ、マドリード、パリの5都市をまわったMCOのコンサート(3都市)に触れながら、各都市の(ことに音楽に関する)歴史と現在というテーマでの考察を加え、現地に暮らしてさまざまな音楽活動を行っている日本人たちに取材した、いわば「聴衆」「旅人」「住民」の3つの視点からヨーロッパ各都市を捉えた、充実の音楽紀行である。
 今回の演奏旅行は、当初予定されていた指揮者の小澤征爾が急病のため、急遽指揮者なしのかたちで行われたもので、日本の管弦楽団としては、まさに大冒険であった。旅の途中に起こる、さまざまな難題に立ち向かうさまは緊迫のドキュメンタリーとして綴られ、その苦難を乗り越えた彼らは各地で大きな喝采を得る。ツアーは大成功のうちに幕を閉じた。

[目次]
はじめに
プロローグ/水戸――予期せぬ事態
ミュンヘン
 ツアーは始まる
 現地新聞評より
 街と音楽
 現地在住日本人に聞く
ウィーン
 街と音楽
 現地在住日本人に聞く
フィレンツェ
 「奇跡」から「信頼」へ
 現地新聞評より
 街と音楽
 現地在住日本人に聞く
マドリード
 すばらしいホールで
 街と音楽
 現地在住日本人に聞く
パリ
 街と音楽
 現地在住日本人に聞く
ツアーを終えて~楽団員・出演者に聞く
エピローグ/第73回定期演奏会――さらなる熟成へ
あとがきにかえて
・水戸室内管弦楽団全公演記録
・水戸室内管弦楽団第3回ヨーロッパ公演参加メンバー

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